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「あの海を想う -タコブネ-」その後

今年8月末のグラス2Hオークションで過去最高額での落札となりましたガラス造形作品「あの海を想う -タコブネ-」のその後の報告です〜。

タコブネ作品の詳細については以前こちらの記事で紹介しました↓

新作「あの海を想う -タコブネ-」

この作品を落札してくださったのは米国にお住まいの日本人の方で、受け取りは12月の帰国時にということで落札から引き渡しまでかなり時間がありました。私の小さなガラス作品に180万円という涙が出るほどありがたい価値を付けてくださいましたので感謝の気持ちを込めて何かお礼をしたいなぁと考えていたところ、メールでのやり取りの中で本品の理想的な展示方法について相談を受けまして、それなら専用の展示台を作ってプレゼントしよう!っと決めたんです。
そんなこんなで引き渡しまでの期間中にせっせと制作した照明付き展示台を紹介します。

「あの海を想う -タコブネ-」の最終形態(笑)はこんな感じになりました↓


落札作品(タコブネ&標本箱)をガラスドーム内に収めてライトアップする専用の展示台。もう、これ全体で一つの作品になってます。

小さなタコブネの中に大きな海が存在するガラス造形作品→それをサイン入りの標本箱とセットにして一つの作品→それらを収めて展示する台も併せて作品、というマトリョーシカみたいな入れ子構造。

これ、視点の拡大率を変えていくとどんどん新しいモノが見えてくる自然界の構造の面白さとしていつも意識している創作テーマの一つなんです。例えば生物記録系のトンボ玉も、シリーズを並べて環境や形態の多様性を観察→玉単体の全体像を観察→中の生き物たちを1個体ずつ観察→生き物の細部をルーペで観察、といった感じでどの視点で見ても楽しめるようにデザインしています。

まあ、このタコブネ作品の場合は後から標本箱や展示台が作られて結果的にそんな構造になっちゃった感じです〜(汗)


展示台のデザインはいつもの私のテイストで、ちょっと昔の生物観察装置のようなイメージです。実際、単なる展示台というよりもむしろ観察装置としての意味合いが強い構造になってます。

埃よけのケースはタコブネ作品を上からも横からもシームレスに見ることができるようにガラスドームを採用。
ガラスドームの中の円台はターンテーブルになっていて、前面中央のツマミを回すとドーム内のタコブネが回転して様々な方向から観察できます。


タコブネ作品のトップとサイドから2つのスポットライトが当たる仕様で、前面の左右にあるトグルスイッチで各照明を個別に on/off 可能。

照明は1W power LED。ホントは白色LEDの方が作品の色が綺麗に見えたんですが、全体の雰囲気を重視して電球色のものを選択しました(ちょっと黄色味が強いのが欠点です)
 

この展示台にトップライトとサイドライトの二つの照明が付いているのは、海の表情の変化を楽しんでもらうため。それぞれ昼と夕方の海の景色みたいです。

 
 
 
この展示台&ガラス作品の紹介動画も作ってみました。
作品の英文タイトルはよりストレートに “Memory of the sea – Argonaut -“にしてます。
* 冒頭部分は前回作ったタコブネ紹介動画と一緒です〜。

ターンテーブルの回転がいまいちスムーズじゃないです(汗)。もともと、この動画みたいにグルグル回すことは想定してなくて、時々作品の向きを変えるための機構ですし…(←言い訳です)。

製作途中の写真もちょっとだけ紹介します〜。

照明パーツは真鍮の板をワッシャーのサイズに合わせて丸めて円筒形に整形、それからあちこちロウ付け。後は真鍮パイプを手で曲げて照明ユニットを組み上げて、ターンテーブルの軸とツマミの軸を直交させてマイタギアで連結、電気系を配線して完成。だいたいこんな工程で仕上げました。

内部に使ってるギアもせっかく真鍮製で揃えてて美しいのに、外から全く見えないのはもったいなかったかなぁ。やっぱりこういう機械部分はチラ見せさせたいです。

設計図無しでテキトウに作っていったら思ったより綺麗に仕上がったんで自分でもビックリ(笑)。もちろん細かい所を見たら完全に素人仕事ですが…。

こんな感じで「あの海を想う -タコブネ-」は最終的にかなり大きな作品になって落札してくださった方のもとに行きました。末永く愛でてもらえたら嬉しいです〜。