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サメの歯化石とスッポンの骨

この前の大潮の日に家族みんなでサメの歯化石を探しに行きました。

 
場所はサメの歯化石が結構見つかるというるま市の海岸。これまで真剣に探したこと無かったんで完全に手探り状態で行ったんですが…(汗)

最初に目をつけた場所では全然見つからず。
ちょっと移動したところにそれっぽい雰囲気の礫がゴロゴロしたエリアがあったので、妻と1時間くらい石をひっくり返したり還元層をガシガシ掘りながら探してたら…..おおっ、出た! ホントにありました〜!

 
 
ホホジロザメの歯かな?
小さいしあんまり状態良くないけど、とりあえず見つけられて嬉しいっ。
潮も満ちちゃったので一個見つけただけで終了。泥の中のゴカイとか色々な生き物も見れたしかなり楽しかったです。
息子はカルカロクレス・メガロドンの歯を欲しがってたけど、さすがにそんな簡単に見つけられるもんじゃないか…。メガロドンを夢見てまた探しに行こう〜。

 
サメの歯化石を探してたらちょっと気になるものを拾いました。

 
浅瀬の礫の隙間に沈んでいた黒いカケラ、これってスッポンの甲羅の骨(肋骨の部分)じゃないですか。
カメの甲羅の骨で表面に凹凸模様があるのはスッポン類の特徴(スッポンモドキも)。骨に皮膚が密着していてる構造だと骨表面にこんな凹凸のテクスチャができるんです。

 
 
 
うちにある沖縄本島産ニホンスッポンの骨と比較してみました。やっぱりほぼ一致。

沖縄に生息するスッポンは昭和初期〜中期の比較的近年に台湾などから持ち込まれた外来種なんです。沖縄本島では在来のスッポン類は知られていないので(宮古の大神島ではスッポンの化石が見つかってますが)、これが古い化石だったら面白いもの見っけ!って話になりそうですが….。

 

  
むむむ…。化石がよく落ちてるという海岸で見つけた真っ黒いスッポンの骨ですが、そもそもこれは化石なの?という疑問。

持った感じは骨とあんまり変わらない重さで石化してるかどうか微妙。
試しに赤く熱したタングステン針を当ててみたら、ちょっとドブっぽい匂いがして焦げ跡が残りました。普通の骨みたいに肉が焼けるような匂いまではなかったけど、しっかり石化してたら焦げないだろうし…やっぱり石化してない骨かなぁ。
*化石の定義では石化してるか否かは関係ないそうで、石になっていないから化石じゃないとは判断できませんが…。
 

じゃ、なんで骨が真っ黒になってるの?という疑問。
ちょっとネットで調べたらやっぱり「この黒い骨は化石?」っていう質問は結構あるみたいで、海外の化石関連のサイトで普通の骨が黒く変色する原因がいくつか説明されてました。
タンカーから漏れたオイルなどで海岸に落ちてる骨が黒く染まったり、川の中で落ち葉などの腐敗した有機物質によって骨が茶色から黒に染まったり(タンニン?)などなど。
還元層に埋まっているものだと嫌気性の硫酸還元菌が出す硫化水素(ヘドロの悪臭ね)が鉄イオンと反応して硫化鉄になって黒く染まるとか…。
スッポンの骨もドブ的な香りがしたし、ちょっと底を掘るとすぐに黒い砂が出てくる場所だったのでもともと還元層に埋まってた可能性は高そう。
 

同じ場所には真っ黒いサンゴや黒くてカチカチに固くなってるホルトノキの種子とかも落ちてたけど、これらもそういうこと?
化学系の話が苦手なもんでこれ以上推測もできず(汗)。

今回のスッポンの骨の場合は移入時期より古いものかどうかが一番の問題なんですが….たぶん普通に最近の骨が短期間で黒く染まったんじゃないかなぁ。
結局よく分からなかったので今度専門の人に聞いてみます〜。