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新作「うりずんに湧く」

「うりずんに湧く」2017年6月制作
生物記録系トンボ玉作品-自然環境シリーズ(淡水域)

 

“うりずん”とは沖縄の言葉で春分から梅雨入り頃までの大地が潤う過ごしやすい時期のこと。私も沖縄で一番好きな時期は「うりずんから梅雨明けまで」です。夏になると海は気持ちいいんですが、森の中はカラッカラに乾いちゃうので….。
寒い冬が過ぎてうりずんの時期になると、森の植物も動物もみんな活発になって至る所に生き物たちが溢れ出します。発光菌も一番元気に光ってる時期です。

そんな大好きな”うりずん”の光景の代表として、沖縄の小さな池に湧いたヒメアマガエルの幼生(オタマジャクシ)たちを玉の中に表現しました。藻が繁茂した水の中にはコマツモムシの仲間も泳いでいます。

 

ヤンバルのとある小さな池の様子。この光景が今作のモデルです。シリケンイモリ、ヒメアマガエルやオキナワアオガエルの幼生、数種類のマツモムシの仲間、その他小さな水生生物が色々….。水草はイヌタヌキモっていう食虫植物! もう、こんな水場は何時間でもしゃがみこんで覗いていられますねぇ。

 

 

孵化後間もないヒメアマガエルの幼生。左右に離れたつぶらな瞳と透明な体が特徴的で(小さい子ほど透明です〜)、中層から表層に浮かんで泳いでいるオタマジャクシ。この形、アフリカツメガエルの幼生とそっくりなんです。収斂って面白いですねぇ。

上の写真でもコマツモムシの仲間が一緒に泳いでますね。マツモムシ類はこの池でも複数種見られるんですが、それにしても妙に色んなサイズの個体がいるなぁって思ったらマツモムシは不完全変態だから幼虫から成虫まで色んな段階が混じってるんですね、納得。

 

 

以下、新作の紹介を。

玉の中に表現されているのはヒメアマガエルの幼生5個体とコマツモムシの仲間1個体。

ヒメアマガエルの幼生は孵化後間もない小さな個体がモデルです。内臓の細部はだいぶデフォルメしちゃってますが、小ささ優先でそれっぽく作りました。
マツモムシ類は普段お腹側を上にして泳いでますので、このコマツモムシも本当はお腹(上側)から脚を生やさなきゃいけないんですが….そこはまだうまく表現できなくて横から生えてます(汗)。
今後の課題もまだまだありますが、第一号としては満足の出来栄えですっ。

 

玉の構造についてもちょこっと説明。この作品、一見すると360°ぐるっと配置された水球シリーズっぽく見えますが、実は下の図の黒い線を堺にした二面構造になっています。A面・B面の2つの正面がある透明玉。水中の様々な深さに浮かんでいる幼生の様子を奥行き感をしっかり出して表現したくて、散々悩んだ結果こんな妙な構造になりました。藻をたっぷり入れて反対側の幼生のお腹が見えないように隠しながら立体感を出して奥行きを強調しています。

 

 

 

自然環境シリーズですが、池で生き物が湧く様子がテーマなので水球シリーズのコンセプトとかなり被ってます。透明玉でも特定の環境をテーマにしていれば自然環境シリーズ、水中の大量発生に焦点を絞っていたら水球シリーズって感じです。

*新サイトになって、ガラス作品のカテゴリーも整理しなおしました。呼び名も「◯◯シリーズ」でまとめています。

 

 

サイズ:27mm x 27.5mm、穴の直径:3mm
材質:鉛ガラスに一部のみソーダガラス使用(佐竹ガラス)

 

この作品の動画をインスタグラムに載せていますのでご覧くださいませ。

 

 

新作トンボ玉「うりずんに湧く」第一号作品は今月のグラス2Hオークションで販売されます。入札日は6月23日(金)、この作品の入札終了時刻は22:15ですっ。
どうぞよろしくお願いいたします〜。