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渦窓&菌糸沼

毎年お盆からハロウィンまでの期間限定で空想系ガラス造形作品「あちらの世界」シリーズの創作をやっています。
もうすぐハロウィンということで、今年のあちらの世界観察も今回でお終いです。

あちらの世界 記事一覧

* 以下のお話はフィクションです。



あちらの世界を覗ける道具「渦窓」、今回ついに3個目を発見したのです。
気になる未確認化石群の標本棚をゴソゴソ探していたらやっぱりありました。


結晶化した窓部分を丁寧に磨きあげると…

はい、しっかりとあちらの世界の景色が映りました。

見えるのは先月観察したあの「菌虫」たちが飛び交う姿。

ここは菌糸の森の上空のようです。

さらに森の底の方を覗きこんでみると…

 
見えてきました。


ヘルペトンがいるのは菌糸の森の小さな水場?

ここは「菌糸沼」と名付けておきます。


対岸になにやら小さな住人が姿を現しました。
クモ型の菌虫のようなので「菌蜘蛛」と呼ぶことに。

菌蜘蛛はしばらくヘルペトンの姿を観察していたようですが…

姿を消したと思ったら、今度はヘルペトンの後ろに現れてそっと近づき…

!!!! 菌蜘蛛が糸を出してヘルペトンを捕獲!?

あちらの住人がこのような行動をするのは初めて見ました。
長年観察し続けてきたこのヘルペトンが大変心配なのと同時に、
ついにあちらの世界で初の捕食行動を確認かという好奇心で心臓がドキドキします。

糸(菌糸?)でグルグル巻きにされたヘルペトン。
上に菌蜘蛛が乗っかってひたすらじっとしています。
何日もずっとこのままですが、徐々にグルグル糸の色が黒から白に変わってきました。

 

さらにこのまま数日が経ち、ようやく動きが…

!!!! グルグル糸の中から出てきたのは白いヘルペトン!?

ヘルペトンの姿がまるで菌虫たちみたいになっていますが、これは…
どうやら全身に菌を植え付けられたように見えます。体内にも菌らしきものが。

菌ペトン(と呼ぶことにします)はいたって普通に動いていて体調に問題はなさそうです。
菌蜘蛛も菌ペトンを全身ぐるりとチェックしたあと菌糸沼の方に消えていきました。 

残念ながら捕食行動ではなかったようです。
 

何もなかったかのようにまたノソノソと歩き始めたヘルペトン、いや菌ペトン。

菌蜘蛛は水場で生物をおびき寄せて捕らえて菌を植え付ける、という生態を持っているのか…そもそもここの菌糸は全て菌蜘蛛の糸なのでは…など色々考えてしまいます。
上空ではたくさんの菌虫たちが天に向かって飛んでいくのが見えました。

菌ペトンのその後が気になるところですがどうやらここで時間切れ。
渦窓が曇ってよく見えなくなってきました。 

今年のあちらの世界観察はここで終了。


以下、ガラス作品の紹介です。

「渦窓」2024

“「渦窓(うずまど)」はこちらの世界からあちらの世界を覗く事ができる唯一の物体。通称「第三の眼」”  あちらの世界を観察するための道具です(という設定の作品)。
レンズ状の窓の中に見えるのはあちらの景色。
この作品では菌糸の森の上空を飛び回る2匹の菌虫たちがが表現されています。

本品はあちらの世界シリーズのお話に登場する3個目の渦窓です。

収納/展示台兼用の専用木箱が付属します。

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空想系ガラス造形作品・あちらの世界シリーズ
2024年10月制作
サイズ:46mm x 32mm x 31mm
材質:主に鉛ガラス、一部ソーダガラス(佐竹ガラス)
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「菌蜘蛛と菌ペトン」

今回のあちらの世界観察に登場した生物「菌蜘蛛」と「菌ペトン」の2点セット。

「菌蜘蛛」は菌糸沼に棲む蜘蛛型の菌虫(菌から生み出される菌の虫)、
「菌ペトン」は菌蜘蛛に捕まって全身菌だらけの姿になってしまったヘルペトン。

↓菌ペトン追加画像:透過光と蓄光部分

収納/展示台兼用の専用木箱が付属します。

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空想系ガラス造形作品・あちらの世界シリーズ
2024年10月制作
サイズ:菌蜘蛛28.5mm x 28mm x 17mm
    菌ペトン51.5mm x 38mm x 17mm
材質:主に鉛ガラス、一部ソーダガラス(佐竹ガラス)
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「渦窓」と「菌蜘蛛と菌ペトン」は10月22日(火)開催のGlass2Hオークションに出品しています。

これらの作品の入札終了時刻はそれぞれ21:20 と 21:35 です(自動延長あり)。

今月の2Hオークションもどうぞよろしくお願いいたします!