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タマゴウニ&シャコガイ…Glass2H

今月のGlass2Hオークションは6月23日(水)が開催日(入札日)です。
僕は今回、「あの海を想う」シリーズのガラス作品2点を出品しました。

以下に今回の作品たちを詳しく紹介しますっ。

この写真は僕があちこちの海で拾ったタマゴウニの殻たちです。めちゃくちゃ可愛い形のウニ殻なので見つけるとついつい拾ってしまいますが、こうして並べてみると個々にそれぞれ形が違っててかなり個性があることがわかります。

そんな個性的なタマゴウニの殻を標本棚から手に取ると、拾った時の記憶が蘇ったりそれぞれのウニたちの生涯を想像したりと様々なイメージが浮かんできます。
今回のガラス作品の1点目はそんなタマゴウニの殻とそれにまつわる海の記憶です。

新作「あの海を想う -タマゴウニ-」

一番上の写真に混じってたこの殻はガラス作品↑ 😁

このタマゴウニの裏面は殻が一部欠け落ちた状態で、その中にルリスズメダイたちが泳ぐサンゴ礁の光景が映っています。ルリスズメダイの側にはミドリイシの仲間(樹状サンゴ)とシナキクメイシ(塊状サンゴ)も見えます。

かなり古い殻という設定で、表面がカサカサに摩耗して石灰藻などが多く付着している状態をガラスで再現しています。

なお、新作といっても過去にキダリス類のウニ殻をモチーフにした作品を作っていますので、今回のタマゴウニは「あの海を想う -ウニ殻-」のバリエーション的な位置づけの作品になります。
 

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ガラス造形作品「あの海を想う」シリーズ
制作時期:2021年6月
大きさ:W31mm x D27mm x H16.5mm
材質:主に鉛ガラス・一部ソーダガラス(佐竹ガラス)

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そしてもう1点。
 

「あの海を想う -シャコガイ-」

海岸で拾ったシャコガイの殻の中にアオウミガメの幼体がリーフエッジの水路を泳ぎ外洋に向かう場面が見えます。
生時のシャコガイの、あの青く美しい外套膜部分をそのままアウトリーフへ向かう細い水路の俯瞰のイメージに重ねたデザインです。
白い樹状サンゴ(ミドリイシの仲間)はインリーフの方向、赤いイソバナは潮通しの良いアウトリーフの方向を示唆しています。写真では全然見えませんが、奥には2匹の魚(ナンヨウブダイのつもり)が泳いでいます。
貝内部は結構暗いので光にかざしながら中を覗き込んで鑑賞するとより楽しめると思います(貝の裏側の窓からも光を入れられる構造です)。

「シャコガイ」は2018年12月にGlass2Hにて同デザインの作品を発表したのが最初で、その後は僕の個展用に2点制作しただけでした。本品は4点目の制作物で、販売用としてはこれが2点目になります。
これまでのものより少し小さく作りました。また、貝表面のテクスチャもこれまで以上に緻密に彫刻してあります。

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ガラス造形作品「あの海を想う」シリーズ
制作時期:2021年6月
大きさ:W38mm x D27.5mm x H27mm
材質:主に鉛ガラス・一部ソーダガラス(佐竹ガラス)

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ご注意点

僕のガラス作品は長時間炎の中で整形していくのですが、その過程でどうしてもガラス表面に微細な泡が汚れのように出てきてしまいます(使うガラス素材のロットによっても差があります)。また、そこにさらにガラスを付け足していくので内部にも同様の泡が入ります。

↑よく見ると作品の表面には微細な泡の筋や泡による小さな凹みがあります。クリアガラス同士を溶着させた部分には筋模様(脈理)もできます。

僕自身はこれも複雑な制作工程で刻まれた作品の表情として受け入れていますが、人によってはすっきりクリアで完璧なガラス作品を好まれるかもしれません。このような部分がマイナス点として気になってしまう方は入札をお控えくださいませ。


2021年6月23日(水)開催のグラス2Hオークション、
僕が出品したガラス作品2点の入札終了時刻は、

・「あの海を想う -タマゴウニ-」….22:00
・「あの海を想う -シャコガイ-」…. 22:15

です(どちらも自動延長あり)。

作品には収納・展示台兼用の木製標本箱が付属します。

それでは、今月のオークションもどうぞよろしくお願いいたします!
→ Glass 2H