今月制作したガラス作品2点を紹介しますね。
これらの作品は4月22日に開催されるGlass2Hオークションに出品しています。
「魚石(sp. F, 2点セット)」
2024
ガラス作品「魚石」の特別標本箱セット。
古い民話に登場する、中に魚が棲んでいるという不思議な石「魚石」。
その魚石というモチーフに僕なりの生物学的な視点からの解釈を織り込んで創作しているのがガラス作品「魚石」シリーズです。
“魚石 Species F (sp. F) は全身オレンジの体に長い胸ビレ・優雅に開いた尾ビレが特徴的な種。sp. F には石質部分が白いものと黒いものが存在しています。”
なお、多くの魚石類は一つの石の中に2匹が棲むことが知られていますが、sp. F の場合は2匹だけでなく3〜7匹ほどが同じ石の中に暮らしている事例も多々見つかっています。
本品はこの魚石(sp. F)の白石個体と黒石個体が一つの木製標本箱に収められています。
裏返すと碁石みたいですが、黒い石のほうが僅かに大きなサイズです。
ラベルも気に入ってます。なかなか可愛く仕上がりました(*^^*)
2016年に初めてsp. F の魚石を発表した時にも同コンセプトの標本箱「魚石 sp. F 2点セット」を一度制作しています。その時の魚石はトンボ玉タイプでしたが、今回制作したものは穴の空いていないガラスオブジェタイプの魚石になります。
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ガラス造形作品・「魚石」シリーズ
制作時期:2024年4月
サイズ:26.5mm x 265mm x 15mm(白石)
27mm x 27.5mm x 16mm(黒石)
100mm x 55mm x 34mm(標本箱)
材質:主に鉛ガラス、一部ソーダガラスを使用(佐竹ガラス)
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「バイカモの陰で」
2024
トンボ玉「バイカモの陰で」を久しぶりに制作しました。
バイカモが揺れる夏の清流を若いナマズたちがゆったりと泳いでいる光景を再現した作品です。
「バイカモの陰で」は長年繰り返し作り続けているトンボ玉作品の一つですが、近年は1年に一点程度の制作頻度になっています(昨年は制作していませんが…)。
今回の作品は表と裏で背景の色味が少し異なっていたり1匹のナマズの向きがこれまでと違ったりしていますが、見た感じはやや微妙な違いです…。
なお、この作品のナマズは初期タイプの制作法を用いて作っているため目や口などの細部は再現されていませんが、表皮の滑らかな質感や全体の雰囲気はこちらの方が好ましく思い、現在はこのシンプルな表現に戻しています。
やはり太陽の下で鑑賞するのが一番綺麗に見えますね。
本品には展示・収納兼用の木製標本箱が付属します。
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生物記録系トンボ玉作品・自然環境シリーズ(淡水域)
制作時期:2024年4月
サイズ:28.5mm x 27.5mm、穴の直径:3mm
材質:主に鉛ガラス、一部ソーダガラスを使用(佐竹ガラス)
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これらの作品は今月のグラス2Hオークションに出品しています。
入札日は4月22日(月)。
各作品の入札終了時刻は
・「バイカモの陰で」・・・21:15
・「魚石 (sp. F, 2点セット」・・・21:30
です(どちらも自動延長あり)。
どうぞよろしくお願いいたします!