7月2日(木)から9月29日(火)までウサギノネドコ東京店で開催中の「ウニ展」に、僕のガラス作品1点が展示されています。
「あの海を想う -ウニ殻-」2020年制作
海で拾ったキダリス類のウニ殻(骨格)は頂上系の板や一部の殻が欠け落ちた状態。
殻の中に見えるのは”あの海の記憶”。
イソバナの傍をソラスズメダイたちが泳いでいます。このウニが暮らしていた潮通しの良いリーフエッジ付近の光景。
僕がキダリス類のウニたちに出会ってるのがリーフエッジからちょっと深いところなので、そのあたりで見た”あの海の記憶”です。
*以前の作品はソラスズメダイじゃなくてシリキルリスズメダイをモデルにしていたのですが、この二種は形態的にとてもよく似ていてソラスズメダイの方がイソバナ周辺に多い気がするので今回はこっちを採用しました(作品の造形としてはほぼ同じです…笑)。
こうやって展示するとただのウニ殻です。
開催中の「ウニ展」の様子。(ウサギノネドコさん撮影)
ガラス作品って分かって注視してもらえるか心配なくらい、めちゃくちゃ溶け込んでますね。
僕の場合、こういった店舗の企画展示に出品することってあまり無いのですが、今回のウサギノネドコさんからのご依頼が「ウニ展」ということで喜んでOKしました。この作品が沢山のウニ殻に混じって展示される様子を想像したらワクワクしちゃって(笑)。
「あの海を想う」シリーズは本物の標本たちに混ぜ込んでこっそり展示してもらう”擬態作品”というコンセプトを持っているので、今回のシチュエーションはこの作品にとって最高の展示だと思います。
この作品、会場で販売もしております。
価格は350,000円です。
「あの海を想う -ウニ殻-」は過去に二度だけオークションで販売していて、すでに高い価値をつけていただいている作品です。同デザインで何度も繰り返し再制作する予定もありませんし僕があまり低い価格を設定することもできません。今回はこのくらいの価格になることを事前に了承していただいて制作しました。
ご購入を希望される方がいらっしゃいましたらどうぞよろしくお願いいたします。
* 7/14追記 – 来場されたお客様にご購入いただきました。ありがたいです。作品は会期終了まで展示されています。
現時点では僕のガラス創作の到達点と思える作品の一つです。全てガラスでできているので丁寧に扱っていただければ千年以上このままの色と形をご鑑賞いただけるかと思います。
「ウニ展」は9月29日(火)までやってますので会期中は僕の作品を見ることができます(水曜日は定休だそうです)。ぜひぜひ。
ウサギノネドコさんのサイトでもこの作品を詳しく紹介してくださってます。
→ 増永元 作品「あの海を想う-ウニ殻-」のご紹介