空想系トンボ玉作品(その他)
空想上の題材を再現したものや妄想から生まれたものなど、様々なコンセプトで自由に創作したトンボ玉たちです。
「 秘密の生物圏 」
ガラスの中に見えるのは、はるけき異世界の生物群集。4種ほどの小さな生物たちがひしめき合って生きている様子が観察できます。これらの謎の生物たちは水中生物の三つの生活型:遊泳生物(ネクトン)・浮遊生物(プランクトン)・底生生物(ベントス)に属していて、彼らの形態からなんとなく生態的地位が推測できるかもしれません。
収斂進化に見られるような自然界のシステム的な部分をテーマに盛り込みたくて、あえて異世界の生物圏を題材に選びました。個人的な妄想が全ての完全空想作品。
発掘されたディプロカウルス(Diplocaulus sp.)の化石。古生代ペルム紀に生息していた両生類で、ブーメランのような形の頭骨が特徴です。化石の裏側にはディプロカウルスが活き活きと暮らすペルム紀の生息風景が映し出されています。
化石を眺めた時、無意識のうちにその生物の生きていた頃の様子がチラチラと脳裏にイメージされる感覚が好きです。そんな化石(現在の姿)とそれから勝手に想像される当時の生息風景(見たことのない過去の姿・幻影)を一つの玉に表現した作品。
「 ペルム紀幻影 」
2013年制作(上・下)
「 キノコ培養器 」
様々なキノコを一度に育てることができる観賞用キノコ培養器。キヌガサタケ, マメザヤタケ, ベニテングタケ, ネナガノヒトヨタケ, アミガサタケ, スジオチバタケ, キソウメンタケ, ベニナギナタタケ, シロソウメンタケ, アリノタイマツなど10種類ほどのキノコが入っています。
この「キノコ培養器」は僕の妄想による架空の培養器で、同タイトルの絵画作品をトンボ玉で表現してみたものです。キノコを観賞用に育てるという文化がもっと発達してもいいんじゃないかと理想的な培養器なるものを空想してみました。
旧約聖書の「創世記」に登場する巨大建造物「バベルの塔」。雲を突き抜けてそびえ立つ未完成の塔を小さな玉の中に再現しました。人類が天に達する巨大な塔を共同作業で建設していたところ、神が怒って人々の言語を混乱させ建設を中止させたという世界中の多言語の誕生に関するお話です。
建造物が題材なので他の作品と比べるとちょっと異質に見えますが、ヒトが作った構造物はアリ塚やトリの巣と同類のものです。ヒトという生物の活動を記録した作品。
「 バベルの塔 」
生物記録系トンボ玉作品
空想系トンボ玉作品
ガラス造形作品(トンボ玉を除く)
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