新作「ゴンズイ玉」2019年制作
ゴンズイの幼魚たちが泳ぐ沖縄のサンゴ礁浅海域の環境を記録したトンボ玉です。中に入っている生物はゴンズイ、シナキクメイシ、ルソンヒトデ、カイメンソウ。
タイトルの「ゴンズイ玉」ですが、「ああ、ゴンズイのトンボ玉ね」ってえらくストレートな命名だと思われそうですが、ゴンズイの幼魚が密集して球状になった集団の呼び名です。
この題材で作品を創るために、近くの海へゴンズイ玉を探しに行きました。海に入ってすぐ、水深1〜2mくらいのところであっさりと発見っ。
ゴンズイも稚魚の頃はかなり高密度の黒い球体状の集団を作りますが、この時見たのは少し育ったゴンズイたちのユルめの集団です。
* この種はゴンズイかミナミゴンズイのどっちかなんですが、捕まえて細部を見ないと同定できないので僕にはさっぱり分かりませんー。
ゴンズイは海棲のナマズ類。可愛いっ♪
周囲の環境もじっくり観察。
ここで見たシナキクメイシ(塊状サンゴ)、カイメンソウ(海藻)、綺麗なルソンヒトデを今回の作品の構成員に採用です。
さすがに小さなトンボ玉の中に高密度の集団を表現するのは厳しかったので、時々散り散りになったり様々な形に変化しながら移動するゴンズイ玉の一部分を切り取ったデザインでこの光景を創ることに。
トンボ玉の片面にはゴンズイをなんとか二層に3匹配置して群れ感を、反対面は敢えて1匹にして周囲の環境を中心に見せています。大きなゴンズイの群れを想像してもらう感じの玉です。1匹で泳いでいる子は群れの先頭か、あるいは最後尾の泳ぐのが遅い子、もしかしたらはぐれゴンズイかも…。
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「ゴンズイ玉」
生物記録系トンボ玉作品・自然環境シリーズ(海水域)
制作時期:2019年12月
サイズ:27mm x 27.5mm、穴の直径:3mm
材質:鉛ガラスに一部のみソーダガラスを使用(佐竹ガラス)
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この新作「ゴンズイ玉」は今月23日開催のグラス2Hオークションに出品しています。
そして今月の2Hにはもう一点、1年ぶりにアオウミガメのトンボ玉「海原へ」も出品しました。
「海原へ」2019年制作
孵化直後のアオウミガメの幼体がリーフエッジの水路を抜け初めて外洋に出ていく場面。片面がリーフエッジ、反対面が波荒れる外洋です。
今回は少し大きめのウミガメパーツを玉に組み込んだので第一号作品よりウミガメをクローズアップした雰囲気。第一号は小さなウミガメに大きな玉で海の広さを強調したデザインでした。基本構成は同じですが結構イメージが変わりますね。
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「海原へ」
生物記録系トンボ玉作品・自然環境シリーズ(海水域)
制作時期:2019年12月
大きさ:28.5mm x 29mm、穴の直径:3mm
材質:鉛ガラスに一部のみソーダガラスを使用(佐竹ガラス)
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今年最後のグラス2Hオークションの入札日は12月23日(月)です。
紹介した2作品の入札終了時刻は。
・「海原へ」….22:00
・「ゴンズイ玉」…. 22:20
です(どちらも自動延長あり)。
それでは皆さま、本年最後のオークションもどうぞよろしくお願いいたします!