毎年お盆からハロウィンまでの期間限定で空想系ガラス造形作品「あちらの世界」シリーズの創作をやっております。
それでは、あちらのお話を…
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またまた渦窓を手に取りあちらの世界を覗いてみると…
波のモンスが通り過ぎたその跡はたっぷり水気が残っており、
そこにはワサワサ茂る「枯木の森」がありました。
枯れた樹木が鬱蒼と生え
林床に枯葉・枯草が生い茂る「枯木の森」。
以前にも見たこの森は
枯れ朽ちたままどんどん育っているのです。
この森の中をじっと見渡すと
コソコソモソモソ這い回るあちらの住人がおりました。
見たことのない体型ですが
よくよく見ると確かにあの「フィルン」のようです。
さらにしっかりこの生き物を観察すると
体の中には「骨蛙」やら何やらが色々棲んでいるのが見えました。
しかし背中の形はカエデのようで
前に見たフィルンようなシンプルな葉形とは違います。
フィルンたちは枯葉の丈夫な葉脈を自身の骨格として利用しているものと思われます。
おそらくここのフィルンはカエデ型の枯葉を背中に取り込んだため
こんな姿をしているのでしょう。
フィルンたちは取り込む枯葉の形に合わせて体型が多様に変化する
そんな特性があるようです。
ちなみにカエデの古名は「かえるで」らしく
つまりカエルの手の形。
なんだか骨蛙とも相性良さげな葉っぱです。
来月まで、まだしばらくあちらの世界の観察は続きます…
以前に観察したフィルンのお話はこちら↓
可愛いフィルンの2度目の観察記録でした。
以下、ガラス作品「フィルン」について紹介します。
「フィルン」2023
「フィルン(phyllun)」はあちらの世界の「枯木の森」に暮らす生き物。
森の中をコソコソモソモソしている臆病な虫さんで、体内には「骨蛙」やら何やらが色々共生しています。
葉脈だけの枯葉を背中に取り込んで骨格にしていて、利用する枯葉の種類によってフォルムが色々異なるようです。
2019年にもフィルンを制作していて今回のものは2度目の登場ですが、前回のものとは少し体形が異なっています。
展示・収納用の特製木箱が付属が付属します。
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空想系ガラス造形作品・あちらの世界シリーズ
2023年9月制作
サイズ:50mm x 33mm x 18mm
材質:主に鉛ガラス、一部ソーダガラス(佐竹ガラス)
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この作品は9月22日(金)開催のGlass2Hオークションに出品しています。
今回のオークションでは僕の作品が3点出品されていて、各作品の入札終了時刻は
・「河童さま(大)」・・・21:40(自動延長あり)
・「河童さま(小)」・・・21:50(自動延長あり)
・「フィルン」・・・22:00(自動延長あり)
となっています。
「河童さま」2点はCo展企画作品でグラスタウンからの出品、あちらの世界シリーズ作品の「フィルン」は僕からの直接出品になります。
河童さまについては前回の記事をご覧くださいませ。
それでは、今月の2Hオークションもどうぞよろしくお願いいたします!